STATEMENT

中 土 井 律 子 

N a k a d o i  R i t s u k o

 

2007年より作品を発表しはじめる。

当初は作品に木炭を取り入れていたが、次第に、本来下地剤として用いられるジェッソ、下書き等に用いられる鉛筆を、アクリル絵具と組み合わせ表現する事から生まれる独特な美しさを追求する 現在のスタイルへと推移してゆく。色彩に関しては、鉛筆から生まれる特有の色から派生する、じわりと広がる色彩の表現を模索している。

 

精神の「内面性」を具現化する要素として、しばしば画面上に植物の様に成長する「有機物(organism)」を描いているが、これは作品発表当初から自身の根底にあるテーマである。これは人間の「心」や「感情」が具現化され、有機的なものとなり身体から、まるでところてんが押し出されるように外に出てゆく。。といったイメージからはじまっている。また外に出たものは変化をし続けており、更に成長し続けるというイメージに変容していっている。この「有機的(organism)」なものがいつの間にか自身を「装飾(ornament)」してしまったり「侵食(erosion)」してしまうという作品のシリーズは2016年以降のものである。

 

また、人物や動物が「被り物(suits)」をしている作品のシリーズも描いているが、これらは「他者から隠れていたい」という作者自身の精神性を投影したもので、隠れていたいけれども道化を演じてしまう、または道化を演じて笑ったり楽しんて欲しいという「どうしても他者を意識してしまう」という相反した感情を描いたシリーズである。